相続税制が賃貸住宅市場に与える影響
日本では、2007年に高齢化率が21%を超え超高齢社会に突入し、多くの人々が相続の経験をすることになる。本研究では、相続税制がもたらす節税インセンティブの賃貸住宅市場の家賃に与える影響について、賃貸住宅市場データを用いて実証的な検証を行う。まず、第一に再開発を地価を上昇させるイベントとして捉え相続税の影響を受けやすい地域とそうでない地域を識別し、両地域における家賃のデータを比較することによってその効果を検証する。次に、相続税負担が増えた2015年改正前後で、節税対象となりやすい賃貸住宅とそうでない賃貸住宅の家賃を比較する。
実証分析の結果、節税対策の賃貸住宅の供給増加が、再開発エリアの家賃を低下させている可能性が示唆された。また相続税改正の影響については、軽量鉄骨構造の賃貸住宅が相続税制改正の影響により下落したことが確認された。
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