研究活動

RESEARCH

賃貸住宅市場の供給実態と家主の供給行動に関する調査

本調査研究は、賃貸住宅市場の供給実態と、供給主体である家主の供給行動・管理行動を把握することを目的として実施したものである。近年、単身世帯の増加、都市部への人口集中、住宅価格の上昇、住宅取得年齢の高齢化等を背景として、都市圏を中心に賃貸住宅への需要が高まっている。一方で、賃借人側に関する情報は公的統計により比較的蓄積されているものの、家主の属性、賃貸経営の動機、供給判断、管理に関する意識や行動については、体系的に把握できるデータが限られている。このため、本調査では、賃貸住宅供給に影響を及ぼしうる税制・法制度および先行研究を整理したうえで、住宅・土地統計調査やREINSデータを用いて東京23区における住宅ストック、居住者属性、市場滞留期間等を分析するとともに、家主へのWEBアンケート調査により、経営動機、管理形態、建築計画や家賃決定の方法、今後の経営方針等を把握した。調査の結果、東京23区内において、都心部、東部地域、西部地域で住宅ストックや居住者属性、建築コスト、築年数、市場滞留期間に差異がみられることが確認された。また、家主の賃貸経営は、収益確保に加え、相続税対策、固定資産税対策、不動産の相続・譲受といった動機によっても行われており、管理や意思決定において外部事業者への依存が高いこと、事業計画や修繕・建替え計画を作成していない家主が多いことなどが明らかとなった。

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