概要

　わが国の急速な高齢化に対応し、バリアフリー化された高齢者向け賃貸住宅に対するニーズは大きく、介護保険制度の実施を控え、高齢者の在宅介護の場の必要性も高い。入居者の需要に的確に対応したハード（生活支援施設）とソフト（福祉サービス）を備えた高齢者向け賃貸住宅の計画手法について検討する必要がある。本調査では、高齢者住宅事業者、福祉サービス事業者、入居者等に対するヒアリング調査をもとに、高齢者向けの住宅の福祉サービス（緊急時対応、フロントサービス、生活相談、食事、介護等）と、これらを的確に提供するための生活支援施設整備のあり方、その整備費用負担の事業収支への影響、家賃やサービス費用等の検討を、8つの事例と3つの参考事例を中心にとりまとめた。